Director's page
 
・全国公立病院連盟会長 ・全国自治体病院協議会副会長
・全国公私病院連盟副会長 ・日本病院会理事
・兵庫県病院協会副会長

 として、日本の医療を良くしようと頑張っておりますので、患者の皆様方のご支援をお願い申し上げます。


 なお、当院の院是は「(おもいやり)

 キャッチフレーズは「よい医療を効率的に地域住民と共に!!」です。

 

ドクタードッグ

 先日、当院に珍しいボランティアが来院した。7頭の犬である。
 当院には150名余のボランティアが登録し活動されているが、手品の時に飛び出す4羽の鳩以外では初の動物の登場である。前日には隣接する介護老人保健施設を訪問し、連日の訪問であった。
 急性期病院では殆ど例がないとのこと。翌日の地方紙や地元紙にも写真入りでその模様が報じられた。

 動物を病院へ入れること、特に急性期病院へ入れることについてはいろいろな意見があり、日本獣医学会にも反対論の方がたくさんおられる。反対の理由の主たるものは感染であり、次には犬による傷害である。確かに術前や免疫力低下の方、呼吸器疾患の方などには問題があるのであろう。
 幸い当院は7階建てで病室は4階以上、サービス部門が中心の1階にあるアメニティホールで実施することで最初の課題はクリアできると考えた。よくよく考えるとMRSAの持ち込みがある時代にペットだけに目くじら立てるのは片手落ちである。
 さらには”癒しの環境”の大家である先輩医師に尋ねても「寄生虫を撲滅したからアトピーが増えている。サナダ虫を腹の中に飼って共生している医動物学者もおり、すべて共生が大事である。日本人も病院も清潔病にかかっている。」との強い応援のお答え。
 訪問していただく犬は、厳しい訓練の後に試験に合格した選りすぐりの犬で、ドクタードッグという称号を与えられ、咬んだり害を与えたりしないとの話。これで2番目の反対理由も絶対とはいえないまでもほとんどクリア。
 実施の決裁にゴーの印を押し、当日を迎えた。

 当日は脳血管障害の方や整形外科で入院中の方を中心に、車いすの方や小児科の子どもたちも大勢参加した。
 どの顔もにこやかで、犬の背中や首を撫で、手触り・スキンシップを楽しんでいた。訪れた犬は毛の色や質、毛深さもいろいろで大きさも様々。見ているだけでも楽しいが、実際に触ってみると同じほ乳類の温かさが伝わってくる。
 恐る恐る触っていた幼児たちも終わる頃には喜々として深くゆっくり撫でていた。

 1時間弱の来訪であったが、病院の多くの方々が手を休め、また日頃ストレスのたまる職員のためにもよかったのではと思っている。感染や傷害といった問題も今のところ起こっていない。
 当院のボランティア担当である女子職員が無類の犬好きであり、その飼い犬もドクタードッグとして登録されているという縁もあって毎月第2水曜日に定期的に往診していただくこととした。かくいう私も患者の一人である。

週刊社会保障2254より

update 10/17/2003